かわいいわが子、目に入れても痛くない……と思ってはいるけれども、イライラして叩きたくなったり蹴り飛ばしたくなったりしてしまう心理が同時にやってくる。子供が反抗期のときには、そんな感情も特に大きくなります。
子供のほうは、感情や気持ちに任せるまま自由に、時に傍若無人にふるまうだけですが、それに振り回される親は大変です。といっても、子供のほうもそんな自分の行動を影では反省したり後悔したりし、でも振り上げた拳をどうすることもできず、謝れずにお互い辛い思いをする、ということもしばしばでしょう。
そんな反抗期の心理ですが、子供を抱きしめることで和らげることができるといいます。いったいどんな心理なのでしょうか。
子供を抱きしめる事で反抗期が和らぐ7つの心理
自分は大事に思われているということを教えてあげよう
反抗期に入る前から大事なことですが、「あなたのことをとても大切に思っている」ということを伝えるのに、抱きしめる行為は簡単且つ最適です。
赤ちゃんや小さい子供をぎゅーっと抱きしめると、ニコニコゴキゲンになりますよね。自分は愛されている、大事にされているんだという考えを記憶にしっかりと植えつけてあげることで、大きくなってから心の大事な部分がブレにくくなります。
抱きしめることで心理的に信頼を覚え、いろいろな愛情を感じ取ることができるようになるのです。
言葉だけではなく体を使うことであたたかい気持ちを伝えよう
かわいいね、良かったね、すごいすごい、などと言葉で言っているから、面倒くさいし抱きしめなくても愛情は伝わっているだろう、ともしも思っているのなら、それは大きな間違いです。
言葉は音量や抑揚などで、相手の受け取り方は大きく変わります。それに「あなたが大好きだよ」と10回言葉で言うよりも、一度ギュッと抱きしめることのほうが伝わるものが多くあることは、大人のみなさんは経験があることと思いますので、感覚的にお分かりいただけるでしょう。
それは子供の心理でも同じなのです。
心の中にある永遠の子供を受け止めてあげよう
人はどれだけ成長しても、どんなに大人になっても、心の奥底に子供の気持ちを抱えています。順調に愛情を与えて育ったと思っていても、本人が満足していなければ愛情不足と判断され、成長の過程で心が歪んでしまうこともあります。
幼少時の最初の反抗期でも、思春期の反抗期でも根底は同じで、今の自分を認めて欲しい気持ちが反抗心として出るのです。
躾として叱ることも必要ですが、落ち着いた合間には抱きしめて、奥にある子供の心を癒してあげましょう。
スキンシップを通して愛情を伝えよう
子供が幼少のころは抱きしめてあげることが容易にできるでしょう。しかし、大きくなってくるとお互い気恥ずかしくて、なかなか抱きしめることが難しくなってくるかもしれません。
そんなときは、朝送り出すときに肩をポンと叩いたり、ハイタッチするなどしてスキンシップを図るようにしましょう。体温を通して、心の感情も伝わります。
「頑張って」とか、「今日も大事に想っているよ」という気持ちをたくさん送ってあげましょう。
イラッときたら抱きしめよう
子供の反抗期には、大人である親も振り回されて苦労します。
何度言ってもやらない、止めない、今までできていたこともしなくなる。なんでできないの!何度言ったらわかるの!と声を荒げたくなることも度々でしょう。しかしそこで思ったままに毎回怒鳴り散らしていると、子供の気持ちはなおさら荒れてしまいます。
ガミガミ怒るばかりでなく、イラッときたときほど少し落ち着いて、子供を抱きしめてみましょう。嫌がられるかもしれませんが、子供の心には何かが必ず響いているはずです。
小さいときから安心感を与えてあげよう
子供の体をまるごと包んであげる行為は、子供にお腹の中にいたときの安心感を思い出させるでしょう。
反抗期は子育ての中で何度も訪れますが、根幹の部分で愛されている感覚があると、そんなにひどい反抗期にはなりません。大きくなると、幼少時にされたことを表層の記憶としては忘れてしまうかもしれませんが、深層心理にはしっかりと残ります。
逆にどうせ忘れるだろうからと小さいころにひどいことを言ったりしたりしていると、本人も気づかないような深いところを傷つけてしまうので注意しましょう。
子供を抱きしめる事で自分のことも抱きしめよう
子供を抱きしめることは、子供に良い影響を与えるだけでなく、親であるあなたにも癒しの効果を発揮します。
抱きしめるたびに、子供への愛情を思い出すことができるでしょう。また、子供の反抗期にイライラしてひどいことを言ってしまったり、思わず必要以上の力で叩いてしまったりと、「まずい」と思うことをしてしまったら、すぐに子供を抱きしめて、そして謝りましょう。
そうすることでお互いが反省することができ、愛情を確かめ合うことができます。
いかがでしたでしょうか。子供を抱きしめることは、何も親だけがすることではなく、関わる大人がみんなしてあげると良いでしょう。
たまに遊びに来る友人などが子供に好かれるのは、無条件に可愛がって抱きしめてくれるからです。それくらい、子供は体温のあたたかさ、スキンシップから大事な何かを感じ取っています。大人になってからも、ギュッとされたり抱き合ったりするのは、相手への信頼感や安心感を求めての行為ですよね。
愛情不足のまま成長すると、精神が揺れる反抗期の心理はどんどんブレがひどくなっていく可能性があります。小さいころからたくさん抱きしめてあげて、反抗期を和らげ、親も子供も辛い思いをしなくて済むようにしましょう。
まとめ
子供を抱きしめる事で反抗期が和らぐ7つの心理
・自分は大事に思われているということを教えてあげよう
・やらなくてもわかるだろう、は止めよう
・心の中にある永遠の子供を受け止めてあげよう
・スキンシップを通して愛情を伝えよう
・イラッときたら抱きしめよう
・小さいときから安心感を与えてあげよう
・子供を抱きしめる事で自分のことも抱きしめよう