不眠症の原因はストレスだといわれています。ですが睡眠がとれないことにより、ストレスを解消できないどころかさらにストレスや緊張が加わり、悪循環になってしまうのが不眠症の辛いところです。
どうしようもなくて病院で出された薬を服用するのが当たり前になっている方もたくさんいます。不眠症は精神的にも肉体的にも辛いもの。わかっていても神経は簡単にコントロールできるわけでもなく長引く原因でもあります。
しかし逆に考えてみると、交感神経と副交感神経のバランスがとれれば睡眠は可能ということになります。副交感神経を優位にする方法はリラックスする=緊張をとること。ストレッチには筋肉の緊張を緩め血流を改善し、神経機能を向上させる力があります。
そこで今日は気軽にできる7つのストレッチの方法をご紹介します。
深い呼吸で体内のストレッチ
手の届かない体内の緊張をほぐすために深い呼吸を行います。ここで大切なのはきちんとやろうと思わないこと。
あぐらをかくなど楽な姿勢になり、鼻からゆっくりと吸い、鼻からゆっくりと吐きます。コツは吸うときに胸のあたりの緊張を中からほぐす感覚で胸とおなかを前後に広げるように行うこと。
呼吸法で逆に緊張する人もいますが、無理をせずに、心地よさを重視します。吸いすぎてフラフラするほどやらないようにしましょう。
イタ気持ちいい耳ストレッチ
耳をひっぱるだけのストレッチです。視力回復にもいいとされる耳ストレッチは、ストレスによる「神経と精神」の疲労でこわばってしまった筋肉をゆるめてくれます。やりかたは、耳を気持ちいい程度にひっぱるだけ。
ゆったり呼吸をとめずに行います。頭の芯や、目の奥の緊張、さらには身体の緊張がほぐれていくのがわかります。朝昼夜、気が向いたらいつでもできるのでクセになるかもしれません(笑)
カチカチ頭のマッサージ
ストレスにより頭皮も緊張し固まります。それを解消するためには、まず頭皮に複数の指の腹をあて、こすらず頭皮ごと、上下・左右にゆっくり動かします。そしてゆっくりいたわるように回します。
目をとじ、ゆったり呼吸しながらおでこ、耳の生え際、頭頂部など全体的にほぐしていきます。
強く刺激するのではなく、緊張がほぐすことが目的ですのでゆったりと優しく行ってください。頬骨や、顔全体も同じように行うと、だんだんと眠くなってきますので眠る前がおすすめです。
肩を回すストレッチ
ストレスによる目の緊張、頭の緊張は首や肩もカチカチに固めていきます。血流も滞るため、万年肩こりで頭痛持ちの方も多くいます。
肩を定期的にほぐすと、自分で脱力感を覚えていくこともできます。まず脱力をするために、目を閉じ、肩をゆっくり上にあげ、ストンと下げます。
その時も呼吸はゆったりとを心がけます。両肩を前に後にゆっくりとまわし、脱力していく自分を感じながら無理せず心地よいところで終了します。
仰向けに寝て膝を抱えるストレッチ
日中丸まった背中を伸ばすストレッチです。ベッドに仰向けに寝転がり、両膝をおなかに引き寄せ、両手で抱え込みます。
背中がのびていること、足の裏側が伸びていることを感じながらゆったりと深い呼吸を続けます。デスクワークで同じ恰好をしていると、筋肉が同じ形で硬直してしまいます。
背中はあまり使われないため、とても固まりやすいのです。寝る前に息のあがらない程度で行います。
仰向けに寝て足首を持つストレッチ
まず仰向けに寝転がり、両方の膝を立てます。そして片方の足を上に向けてのばし(膝は軽くまげておく)そのまま頭の方に倒していきます。
つかめる位置でいいので足首からふくらはぎのあたりを両手でつかみ、体に引き寄せます。反対の足も同様に行います。
ゆったりと呼吸をしながら腿の裏側がじんわりと伸びるのを感じてください。手が届かない場合、無理をせずに出来る範囲で行います。
全身のびのびストレッチ
まず、ベッドに寝転がり両手を上にのばします。次に右手をできるだけ上に、左足をできるだけ下に向け、同時にぐぐっ…と伸ばします。逆も同様に伸ばします。そして両手、両足を同時に伸ばします。
一度脱力し、さらにもう一度伸ばします。これを繰り返し、気持ちよくなったところで終了します。こちらもコツは深い呼吸を動きにあわせて行うこと。息を吐いているときにググゥッ…と伸びるのがわかるかと思います。
これを眠る前に行いますと、効果的にリラックスすることができます。
以上、不眠症を解消するための7つの手軽なストレッチ方法をご紹介しました。現代ではデスクワークなどで主にカラダの裏側を動かすことが少なく、固まりやすくなっています。
そこへ精神や神経のストレスも加わり、ダブルパンチで顔や頭の筋肉の緊張が当たり前になり、肩が固まり呼吸が浅くなっていき、そのおかげでリラックスができない状態が続くことになります。
不眠症を解消する為には、日常から体をほぐし、緊張から逃がしてあげることが副交感神経をうまく働かせる余裕につながります。
また深い呼吸を意識的にすることで自分自身にリラックスを思い出させることが出来るようになります。形が見えない「不眠症」という症状を「体のこわばり」と捉え、ストレッチを利用してみるのもいいかもしれません。