親族がなくなり、遺産を相続することになった時に、実際どうすればいいかご存知でしょうか。遺産相続のためにはその手の専門家に相談する必要がありますよね。相続相談専門の職種は何なのか、どこに相談すればいいのか、そして費用はどの程度なのかを、今回は紹介していきます。
親族の死などめったにあることではありません。しかし人生で一度は必ず遭遇すると言ってもいいくらい、確かなことでもあります。いざという時には、悲しみや喪失感が襲ってきて、すぐに「相続相談しなきゃ!」とは頭が回らないものです。
しかし葬儀屋さんや周囲の人が、どこからか情報を仕入れては、親族に相続相談を進めてくるものです。相続相談先は以下に挙げた色々あるのですが、どこがいいのか金額や内容など含めて今からお伝えします。
相続相談するなら?
解決してくれる5人の専門家
ネットでよく見る相続アドバイザー
いざ、相続相談をしようとして、現代人ならばネットで調べることでしょう。すると「相続、相談」と検索キーワードに入れると、相続アドバイザーなるものがたくさん検索に引っかかります。
相続アドバイザーとは何なのでしょうか。相続アドバイザー自体は、「相続アドバイザー」という資格を取った人がなることのできる一つの職種です。文字通り、相談者の相続についての相談に乗り、アドバイスを提供する業務。では相続アドバイザーは相続に関する仕事を直接手掛けてくれるのかというと、否と言った方が良いかもしれません。
相続アドバイザーの内訳は多岐にわたります。「相続アドバイザー」の資格を持っているだけの、アドバイスをするだけの人もいれば、司法書士の資格を持ちつつ、相続相談に乗ってくれるアドバイザーもいます。
相続アドバイザーがどこまでしてくれるのかを事前に確認してから、相談に出向くといいでしょう。相続の手続き手順や必要な税理士などを紹介してくれることもあります。
不動産を相続するときには司法書士
司法書士という言葉を聞いたことがあるでしょう。司法書士は主に不動産の相続のために必要な人物です。多くは身内に不幸があった時よりも、マイホーム購入の時などに司法書士にお世話になっているのではないでしょうか。
相続の際に、多くの場合は不動産の相続も一緒に行います。普通の財産の相続と不動産の相続は分けて考えられます。そして不動産の相続の場合に必要な司法書士さんとは、必ず会うことになるでしょう。相続相談に別の場所へ出向いた場合でも、司法書士へは必ず別口で出向くことになるのです。もちろん、不動産がある場合に限られますが。
相続税の申告は税理士に
相続相談が一度で済めばいいのですが、日本のお役所仕事はそうもいきません。全ての相続がきれいに片付くのには時間がかかるのです。そして相続相談に出向く相手は一人ではありません。
最初に相続アドバイザーのもとへ行き、相続の手順などを教えてもらい、不動産を相続する際には司法書士のところへも行きます。そしてもし、3600万円以上の相続をする場合に限り、相続税の申告を行わなくてはなりません。その際に税理士に相談する必要があります。
3600万円の相続なんて、ものすごく大金に思えます。しかし一人の人間が亡くなるのですから、そのくらいは一般家庭でもあるかもしれません。自分がいくら相続するかを知り、必要ならば税理士のもとへも相談に行きましょう。
銀行の相談窓口
よく銀行へ行くと、「相続のご相談窓口」なるものを見かけるでしょう。「相続相談は当銀行へ」というポスターなどもあるかもしれませんね。普段は何げなく目にしているこんなポスターなども、親族の死によって一気に身近に感じられることでしょう。
親の葬儀が終わってぼんやりしているときに、親族から「相続相談はどこにするの?」と聞かれて、ふと思い浮かべるのも、普段目にしているこのような情景かもしれませんね。なじみの銀行に相続相談をする人は、決して少なくありません。しかし銀行は、相談手数料が高いことを覚えておいた方が良いでしょう。相続税に詳しい人ならば、銀行へ相談しろとはまず勧めないはず。
親族の死に呆然としている、慣れていない人が銀行へ相談に行くと考えられます。もちろん相談にも乗ってくれるし、必要に応じて税理士や行政書士の紹介もしてくれます。
相続人同士でもめたら弁護士
相続人同士で、財産配分などでもめた場合、調停などになります。その際に弁護士しか代理人として務まる人はいません。弁護士はいざとなったら何でもしてくれるお助けマンです。相続分与を有利にすることもできます。しかしやはり弁護士です。費用は高めであると覚悟しておいてくださいね。
さて、相続相談するならば、どの専門家が良いかを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。それぞれの専門家の働きもともに紹介してきたため、必要に応じて相談相手を探すといいでしょう。
人生で何度も遭遇するわけではありませんが、一度は必ず訪れるであろう相続の瞬間。いったい誰に相談すればいいのか、途方に暮れることでしょう。相続相談に関しての知識があらかじめある人であっても、悲しみに打ちひしがれているときにそんなことに頭が回りません。
そこで税理士や司法書士の事はとりあえず頭から除外して、相続に関する相談を一手に引き受けてくれる「相続アドバイザー」か「銀行」か「弁護士」を、まず決めることをおススメします。値段にもよりますが、より良い仕事をしてくれると信頼のおける相手を選ぶといいでしょう。あとはその人任せでいう通りに動くだけで良くなります。
まとめ
相続相談するなら
・ネットでよく見る相続アドバイザー
・不動産を相続するときには司法書士
・相続税の申告は税理士に
・銀行の相談窓口
・相続人同士でもめたら弁護士