心理カウンセリングの料金や内容、知っておきたい7つの事

心理カウンセリングの料金や内容、知っておきたい7つの事

心理相談と一言に言っても、実は幅広い課題が存在します。「心理相談」の領域には、投薬など医師の手による治療が必要な「病気」の場合と、人に話す事により解決が可能な「悩み」の場合があると言えばわかりやすいでしょうか。

その見極め・対処を間違ってしまうと、大変です。対象の重さや深さに応じた『治療(医療)』『アセスメント』『心理療法』『カウンセリング』などの正しいアプローチ法を見つける事が重要になってくるのです。

では、そんな「心理カウンセリングの料金や内容、知っておきたい7つの事」について、ご紹介してみましょう。

 


心理カウンセリングの料金や内容、
知っておきたい7つの事

 

「心理相談」の領域とは?

「治療(医療)」が必要な場合とは、精神科や心療内科などの医師により、精神病と判断された患者さんに対する医療行為を言います。

「アセスメント」は、主に臨床心理士によって行われる「ロールシャッハ」をはじめとした知能検査、発達検査、性格検査によって知能や性格、あるいは心理状態を把握する為の各種心理検査です。

「心理療法」は、臨床心理士や心理カウンセラーによる精神分析・行動療法・箱庭療法・アートセラピーなど様々ですが、主に無意識や過去のトラウマ等に焦点を当て、認知や感情、行動の変容をもたらします。

今回テーマになっている「カウンセリング」は、主に心理カウンセラーによって行われる「リスニング」や「対話」などを通して本人の回復をはかるアプローチ法です。実生活における周囲や社会との関わりなどの日常的な問題を取り扱います。

心理カウンセラーは、相談者の話を良く聞き、共感・要約し、示唆を行うのが仕事です。心理カウンセリングとは、相談者とカウンセラーが「対話」を通して相互が問題を整理し、解決の方向性を見いだし、相談者の自己成長を助け、解決までの道のりをサポートすることなのです。

 

心理カウンセリングのポイントは?

カウンセラーが相談者に対し、相談内容に対する具体的、かつ直接的なアドバイスをするのではなく、相談者本人は、カウンセリングの時間をどのように使いたいのか?また、何をしたいのか?そして、どのようになりたいと思っているのか?に焦点を当てて行なうものです。

そのプロセスの中で相談者自身が人間的に成長し、自分自身で問題解決できるようにサポートするのが目的です。つまり、カウンセリングの中で、相談者自身の特有の行動や考え方などのパターンがあれば、それに気づいたり、過去の体験が深層心理に影響していることがあれば、それを知る事が大切なのです。

カウンセリングというと、まだ日本ではあまり、認識されておらず、例えば、心が少し疲れてしまった人や日常生活に問題・悩みを抱えている人が受けるものというイメージがあります。

しかし、カウンセリングが日常生活に密着しているアメリカやヨーロッパなどでは、経営者が自分自身のイメージアップ戦略に用いたり、部下のモチベーションアップのためなど様々な分野で活用されています。

 

カウンセリングの方法は3タイプあります

カウンセリングの受け方の代表的なものに、『対面カウンセリング』 『電話カウンセリング』 『メールカウンセリング』の3種類があります。

対面カウンセリングは 、カウンセリングルームなどカウンセラーと同じ空間で、直接対面して話す事です。その場合、カウンセラーは会話以外にも、相談者の表情やしぐさなど全てから状態を感じ取りカウンセリングを進めていくものです。カウンセラーとの直接的なやり取りを通じ、悩みや不安とじっくりと向き合うことができるのです。

この対面カウンセリングですが、カウンセリングルーム以外にも、カウンセラーが相談者宅や喫茶店、ホテルのロビーなどの公共の場所に出向き、行う場合もあります。

電話カウンセリングは、相談者宅の電話や携帯電話など、普段使用している電話機を介して、カウンセラーと話す事です。遠方でカウンセリングルームへ行くことができない、家事や仕事で忙しい、体調が悪くて外出できないなどの理由や人と向かい合って話すと緊張してしまう方などへの配慮として、この方法があるようです。

この電話カウンセリングは対面カウンセリングに比べると、相手の表情やしぐさが見えないため、言葉により、自身の悩みや気持ちを表現・説明する必要がありますので、それが苦手な人には、向かないかも知れません。最近では、テレビ電話(スカイプ)を使用する事も可能だと言う事で、言葉での表現も対面もどちらもちょっと苦手・・・という方達のニーズにも応えられるようです。

メールカウンセリングは、インターネットのメール(文章)を通じて、やりとりをする方法です。話すのが苦手な方や遠方でカウンセリングルームへ行くことができない方、忙しいので好きな時間に相談したい方、文章にすることで考えがまとめやすいという方にはお勧めの方法です。

しかし、このメールカウンセリングも、文章のみでのカウンセリングである為、文章の書き方や表現方法によっては、対面カウンセリングや電話カウンセリングに比べると、気持ちや考えが正しく伝わりにくい場合もありますので、注意が必要です。

 

カウンセリングの一般的な料金は?

当然、どのようなサービスを提供している機関かで費用も様々ですが、都市部では1回(50分~90分ほど)10,000±2,000円、地方では7,000±2,000円が相場と言われます。

心理カウンセリングは多くの場合、保険対象外で行われ、医療機関で保険診療の範囲内でカウンセリングを行っている所もありますが、入院施設で行われているという事が多いのが実情です。

初回で解決を目指す心理カウンセラーや、対話のカウンセリングの他に、特別な心理療法を併せ行う場合には、1回のカウンセリングに2~3時間掛ける場合もあると言う事ですので、一概には言えないのが正直な所です。

また、臨床心理士の指定大学院で、院生の研修施設も兼ねた相談室だと3000円ぐらいからあるという事ですので、検討してみる事も良いでしょう。この場合、研修中の院生がカウンセラーのことも多い様ですが、有名大学であれば、指導もされていますので、それほど不安になる必要もないと言う事です。

 

心理相談機関選びのポイントは?

サイトで検索する場合、様々な情報を明確に提示している所を選びましょう。理念をしっかり伝えている、5年以上続いている、カウンセラーやセラピストの訓練歴をオープンにしている、その様な点に注意してみましょう。

スタッフは、臨床心理士の資格を持っているカウンセラーがいれば、多少は安心出来る材料になる様です。

最近では、ほとんどの心理相談機関がホームページを持っていますので、ある程度、いくつかの機関に絞り込み、次に各機関のホームページをよくご覧になり、比較検討されるべきです。比較検討することで、それぞれの機関の特色や、長所、短所が見えてきますので、自分に合った所に巡り会う事が出来るでしょう。

一般的には、なるべく病院併設か医療機関と連携しているところの方がお勧めだと言われます。

 

解決までにかかる期間は?

当然ながら、相談者の相談内容が解決するまでに掛かる期間は、相談内容や相談者の状態によって様々です。

初回で、一度じっくり話を聞いて貰えばスッキリ終わる方もいれば、じっくりと時間をかけてカウンセリングを進めていく必要があり、その為、長期に渡る方もいるのは仕方のない事です。

また、カウンセリングの進め方については、各カウンセラーの考え方やスタイルもあります。

じっくりと時間をかけて相談者と向き合い、丁寧に進める心理カウンセラーもいれば、相談者の人生という時間を大切にするために、短い期間で解決に導く事を大切に考え、モットーとしているカウンセラーもいるのです。心理カウンセラーと相談しながら決めていく事が大切です。

 

もし、万が一、見逃してしまったら?

まだ、「悩み」の段階で、カウンセリングを受けていたなら…重度の鬱状態に進行したり、自殺を考えてしまう事を防止する効果があるのです。

例えば、仕事の悩みで不眠症に陥っているとしましょう。そんな時、あなたなら、まず何をしますか?忙しいのを理由に、睡眠薬で解決を図るなどと考えたりはしないでしょうか。

疲れた心や身体には、無理な休養は決して効果的ではありません。そんな時だからこそ悩みをじっくり聞いて貰い、必要と判断されれば、心理療法を行いながら、信頼のおけるカウンセラーとの対話を通して自分自身、現状の問題を整理し、自己発見・自己成長を通して問題を解決していく為のアプローチが有効なのです。

 

いかがですか。以上が「心理カウンセリングの料金や内容、知っておきたい7つの事」です。現代人はとにかく忙し過ぎて、ストレスを抱える場面、人々は予想以上です。ストレスマネジメントが課題になっている現代社会では、特に「心理カウンセリング」の役割は重要なのです。

もちろん、治療や投薬が必要な病気である場合には医師の手による診断が必要になってくるのですが、多くの場合、その様な状態になる前に、初期段階の悩みや軽度の鬱状態があるものです。

その段階で、今回ご紹介した様な、心理カウンセリングを受け、適切に対処しておけば相談者の心も軽くなり、元気な心身に回復し、重大な問題には発展せずに済む可能性が大きくなるのです。

 


まとめ


心理カウンセリングの料金や内容、知っておきたい7つの事

・「心理相談」の領域とは?
・心理カウンセリングのポイントは?
・カウンセリングの方法は3タイプあります
・カウンセリングの一般的な料金は?
・心理相談機関選びのポイントは?
・解決までにかかる期間は?
・もし、万が一、見逃してしまったら?


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