サラリーマンとしての生き方にお別れをして、これから会社を起業していこうと志しているあなた。会社を起業するためには、必要な手続きがいくつもあるのをご存知でしょうか。
会社を起こすためには、自分のやる気や会社を回していくためのノウハウや自己資金のほかに、会社名義の住所や従業員など、様々な分野に気を回さなくてはなりません。会社を回すことそのものよりも、会社を起こすために必要な手続きなどで消耗してしまう人もたくさんいます。
初めて会社を起こすのならば尚の事。会社を起こすために必要な手続きは、未来への希望や熱意を奪うほどに手間のかかる厄介なものです。手順通りに黙々と済ませなくてはなりません。しかしそれらの手続きを乗り越えれば、晴れて夢の社長へとなれるのです!
以下に起業後の手続きと、知っておくべきポイントをまとめたので、参考にしてください。
起業後に必要な手続きと
知っておくべきポイント!
市役所への開業届けと法人設立届出書
まず、どのようなタイプの企業であろうとも、絶対に必要な手続きの一つは、市役所への届け出です。個人事業ならば「開業届け」、会社であれば「法人設立届出書」をお住まいの役所へと届けてください。
届け出る期限はお住まいの自治体によって異なるため、あらかじめ確認しておくといいですね。東京都であれば起業から15日以内。他の多くの都道府県では1か月と期限が設定されています。起業してからなるべくすぐに手続きを済ませておいてください。
税務署への個人事業の開業届けと法人設立届出書
市役所と同様に、起業した場合に必ず届け出を出さなければならないのは「税務署」です。個人でサラリーマンとして納めていたものとは別の税金を、今度は会社として支払っていく必要があるからです。
また、個人と法人では税金の種類や値段も優遇も違うため、起業前には必ず税務署に確認してください。開業届けは個人の場合は起業から1か月以内、法人の場合は2か月以内と決められています。開業届けは必須の届け出なので、必ず届け出てください。こちらは国税庁のホームページから書類をダウンロードして、あらかじめ記載することができます。
しかし初めての起業の場合は複雑な書類内容を理解するのも一苦労。わからないままにことを進めずに、わからない箇所は空欄にして税務署できちんと確認するようにしてください。
税務署へのその他の届け出
また、起業することによって所得税の申請が青色申告書になる場合は、こちらの申請も必要です。青色申告承認申請書というものを税務署でもらうか自宅でダウンロードし、税務署へと持って行ってください。そもそも「青色申告書」の意味が分からないという方も、税務署で丁寧に教えてくれるため、そちらで聞くといいでしょう。
また、給料を出すために「給与支払い事務所の開設届出書」も提出する必要があります。税務署関連の書類はほとんど自宅でダウンロード可能なので、税務署での時間を削減するためにもわかるところは記載して持参してください。とはいえ、わからないことだらけの税務署での手続きですから、一日がかりのつもりで頑張ってこなしてください。
社会保険事務所へ健康保険新規適用届け
また、個人で起業した場合は必要ない場合がありますが、社会保険事務所にも行く必要があります。個人企業でも、従業員を5人以上雇う場合は社会保険事務所へ「健康保険新規適用届け」を提出しなくてはなりません。
個人ではなく会社を設立された方ももちろん、同じ届け出をする必要があります。こちらは従業員を雇った日から五日以内という期限付きなので、最優先して済ませるべき手続きと言えます。
営業の許認可
あなたが起こした会社の職種によっては、国の許認可を得なくてはならない場合があります。無認可の場合は罰則が科せられるケースもあるため、会社を起こす前に認可証が必要かどうかを必ず確認してください。許認可が必要な職種は、主にサービス業である場合が多いです。
労働基準監督署へいく必要があるときもある
また、従業員を雇う場合はお近くの労働基準監督署へ届け出を出す必要があります。労働基準監督署というと「なんだそれ?!」と思われるかもしれませんが、言い換えると「ハローワーク」です。ハローワークに従業員を雇った旨を知らせる必要があるのです。ハローワークへの届け出も、長くない期限があるためあらかじめ調べておきましょう。
さて、起業をした後に必要な手続きと、知っておくべきポイントをまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
起業をすると実に複雑な届け出をいくつもしなくてはなりません。起業するために、まず行うべき難関の一つと言えるでしょう。起業したてのあなたのために、税務署や市役所では丁寧な説明をしてくれます。疑問点はクリアにすべく、何でも質問してください。中には面倒がって冷遇する人もいますが、それでも食い下がって質問をする必要があります。手続きに不備があればまた赴かなくてはならないからです。
面倒な役所の手続きなど、出来ればまとめて気合を入れた数日内に収めたいところです。会社を起こすことも、維持していくことも大変ではありますが、大きな夢の第一歩を、熱意をもって踏みしめてください。
まとめ
起業後に必要な手続きと知っておくべきポイントとは?
・市役所への開業届けと法人設立届出書
・税務署への個人事業の開業届けと法人設立届出書
・従業員を5人以上雇う場合は社会保険事務所へ健康保険新規適用届け
・職種によっては国へ営業の許認可をもらう必要がある
・従業員を雇ったときはハローワークへ届け出る