聴く姿勢は大事なことです。子供との会話は、目を真正面から捉えて、その目から滲みでる感情を意識して注意深く洩らさずに聴くことです。それでも、子供の訴えのすべては伝わってこないかもしれません。
しかし、日頃から様子を見ていれば微妙なことも見逃しません。他人の悲しみや痛みが分かる共感や、自立を促すこと。本気でしかること。親の憤りや怒りは、ぐっと堪えるのは鉄則です。
ここでは、子供に不安感をあたえる7つの間違った教育法を、述べていきますが、大事と思われる要点をピンポイント程度にまとめてみました。そこで、最後まで通読する程度に見て頂ければと思います。
子供に不安感をあたえる
7つの間違った教育法
子供の負担になる、親の見栄を押し付けてしまう
親にとって自分の子供は可愛いものです。子供に大いに期待します。一流の高校や大学は勿論のこと、将来は大物になって自分たちのことを何とかしてくれると信じています。
ご近所への手前や親の出来なかった夢を実現してくれるよい子供として、親の自尊心を大いに満足させてくれます。しかし、子供は先々を不安に思います。子供には、親の代償を負わせてはいけません。
そうではなくて、子供に逃げ道ともいうべき選択肢を与えます。子供の希望に沿ってアドバイスや援助を申し出て、「頑張っていきなさい」と、いう声掛けをして、自主独立を促すことが重要なポイントになります。
しかるときに暴力に訴えて、子供の心を傷つけてしまう
子供はしかることよりもほめることが大切だと言われます。また、欠点をなくすことよりも長所を伸ばすことだとも言います。親にとっても難しい課題です。そして、しかるときは、決して暴力に訴えないことが大切です。
暴力を行使すると子供に不信感を抱かせて、その心を傷つけます。本気でしかるときは、夫婦であらかじめ役目を決めておきます。子供を説教する側と、子供に寄り沿って言い聞かせていく側になります。
しかるときは具体的に短くしかります。「何が悪いのか」を指摘して、その経過や心情を聴きます。それから、本人の具体的な対処の仕方や、どうすればよかったのかなどの考え方を分かるように教えていきます。
子供ひとり一人は違う性格なのに、画一的な取り扱いをしてしまう
兄弟姉妹が大勢いる家庭では、家のなかは賑やかです。兄弟でも性格は違うことはよく知られた事実です。その理由は解明されてはいません。兄は何をやるにしても優秀で、親の自慢の息子になっていました。
ところが次男は少し勝手が違っていました。親は兄とまったく何一つ隔てなく扱ってきたのです。しかし、子供は不安感を持っていました。その原因は、子供への関わり方に少し配慮が足りなかったことなのです。
「次男へのかかわり方が、合わなくなっているかもしれない」と言う事実を見逃していました。ひとり一人の子供をよく観察して、その子供に相応しい対応を、きめ細かくしていくことが重要になってきます。
親に同情心がないと、悲しみや痛みを知らない子供になってしまう
子供は子猫や子犬が大好きです。すぐに飼いたくなります。けれども両親は飼ってはダメと決めつけます。ご近所の犬が亡くなっても、大地震や台風による災害ニュースが流れても、動物や人に関心を示しません。
両親の好奇心は、目新しい被害の状況ばかりに目が向いています。毎日散歩させていた犬を亡くしたご家族の悲しみの声を聞くにつけて、自分の両親の関心の無さに子供は不安な気持ちになっていきます。
両親には同情心は影も形もないのです。動物を亡くしたり被害に遭った人たちのお気の毒な心境を察する気遣も見られない有様で、これでは人の痛みのわかる共感性を持たない子供に育ってしまいます。
教えやしつけが首尾よくいかないで、焦って過干渉になってしまう
学校に通うようになると集団生活が始ります。そのために親として教えるべきことやしつけをして干渉していきます。人としてのマナーや社会的なルールとしてのエチケット、さらに生活の決まりや約束ごとなどです。
子供に教え、しつけることは忍耐が必要になります。物覚えが悪い場合は、特にゆっくりと反芻して子供が覚える早さに合わせることが重要です。焦ってしまって叱咤激励して、スピードをあげることは禁物です。
また、子供を大切に思う親心は、大げさに喜んでみせたり抱きしめてやることです。子供との信頼関係は、親として世間に恥じない振る舞や、家庭の内情を隠さないことで自然と子供に構築されていきます。
言いなりに物をあたえると、子供の自立心の芽を摘み取ってしまう
現代はメディアが発達した時代です。その恩恵は子供たちにも及んでいます。両親は仕事で多忙です。子供への関わりは薄くなっています。そこで、子供の求めに応じて物や金銭を与えてしまいます。
やがて成長したときは、ローンを組んで何でも欲しいものを手に入れます。そして、その思考は物に留まらずに、人にも向けられるかもしれません。子供は将来に不安感を持ってしまいます。
親は、身の丈に合うものを選ぶことや、与えられないものも存在することを自覚させます。我慢も教えます。これらは子供時代に教えることが大切で、子供の自立心を育てることに役立つ項目となります。
仕事を任せるときは親の監視下に置かないと、子供は目的を見失ってしまう
子供の成長に合わせて仕事などを任せることは大切なことです。未成年の子供に任せるときは、親が見守っていく必要があります。そこには子供を信頼して任せていく勇気が必要になります。
その結果、子供は自分の判断力を養い自主独立の精神を育んでいきます。けれども、親の監視下に置かないで子供に任せる行為は、放任となり子供に不安感をあたえてしまいます。
他人から子供の行為を指摘されたときは、子供に非があれば責任をとらせて詫びるように仕向けると共に、親も同罪として子供と一緒にその責任をとる姿勢を示すことが重要になってきます。
いかがでしたか。子供の教育は夫婦の共同作業です。大事なことは、夫婦で教育方針を打ち立てていくことです。そして、わが家の理念となる指針を作っておきます。良いことや悪いことの基準となるものです。
わが家の理念を夫婦で熟知します。親の務めは子供を守って、教えて、育てていくことです。子供が育つ過程では、年齢に応じた教え方が必要になります。また、親も子供と一緒になって成長していきます。
さて、子供に不安感をあたえる7つの間違った教育法を、ご覧頂きました。一通り実践することは難しいことです。さっと目を通して頂ければよいと思います。そうすれば何かの折に役立つものと思います。
まとめ
子供に不安感をあたえる7つの間違った教育法・子供の負担になる、親の見栄を押し付けてしまう
・しかるときに暴力に訴えて、子供の心を傷つけてしまう
・子供ひとり一人は違う性格なのに、画一的な取り扱いをしてしまう
・親に同情心がないと、悲しみや痛みを知らない子供になってしまう
・教えやしつけが首尾よくいかないで、焦って過干渉になってしまう
・言いなりに物をあたえると、子供の自立心の芽を摘み取ってしまう
・仕事を任せるときは親の監視下に置かないと、子供は目的を見失ってしまう