自分が抱えている問題解決をするために、心理カウンセリングを利用する機会というのは、以前と比べると格段に増えています。心理カウンセリングは、直接的に問題解決の方法を勉強するのではなく、心理的な背景から問題を作り出している状況を客観的に知ることで、問題の本質や隠れている要素を分かりやすくしてくれるものですよね。
実際は、心理カウンセリングを受けることで理解した手掛かりを下に、自分自身で対策を練り、解決に向かい新たな努力をしていくということになるわけですが、そんな心理カウンセリングを受けるにあたって、心得ておきたいことがいくつかあります。
自立した個人となり、客観的に問題と向き合うためには、心理カウンセリングに頼りきっては上手くいきません。心理カウンセリングで得たものを最大限活用できるようにするために、フットワークの軽い、しなやかな気持ちを保っておきましょう。それでは、心理カウンセリング受ける前に知っておきたいことをお伝えします。
心理カウンセリングを受ける前に
知っておきたい7つのこと
自分の内面と向き合う作業は少し苦痛をともなう
心理カウンセリングというと、優しい響きにも感じますが、自分自身の心の闇の部分に目を向けることが大切となるため、「楽に問題が解決できるか」という点ではNOと言えるでしょう。
しかし、自分の本質と向き合い、あらゆる考え方のクセや、置かれている状況を客観的に理解するということで言えば、他では得がたい、貴重な経験であり、問題解決においては必須と言えます。単に「楽して問題を解決できる場」とお考えのようならば、すこし覚悟が必要になるでしょう。
カウンセリング内容は、個人の性格に合わせてバラバラ
心理カウンセリングでは、いろいろな手法でカウンセリングがおこなわれます。不安事項を数値化してみたり、擬人化した何かに置き換えてみたり、解決方法について心理学の理論を元にカウンセラーと作り上げていきます。
これらの手法は、全員に同じようにおこなわれるワケではなく、その人個人が抱えている問題や、性格、環境などによりカウンセラーの判断でおこなわれることが多いでしょう。
その時、その相手に一番ベストな方法が選ばれているので、自分でカウンセリングの手法を選ぶ、ということは多くない事を知っておき、実際はカウンセラーを信頼しておこなうとよいでしょう。
ある程度解決に時間がかかることは必須
心理カウンセリングというと、受けるだけで魔法のように心が軽くなるような効果的な面を期待している方も少なくは無いでしょう。
ですが、実際は直接的なアクションよりも、その下に隠れている心理的な問題を始め、客観的に相手のタイプを知ることであったり、問題の本質をや目的を見極めなければならないため、問題解決に時間がかかることがあります。
その分、問題や考え方の根本から理解して解決していけるため、時間がかかってしまったとしても、大切なアプローチということは変わりませんが、短期を起して問題が解決しないからと、投げやりにならないように気をつけておきましょう。
乗り越えるコツを掴んでいく相談をするような場所
また、心理カウンセリングにおいては、具体的な指示や効果的な振舞い方などを教えてくれる場では無いということ知っておく必要があります。
心に問題を抱えていると、ついつい依存的になり、誰かが導いてくれることを期待してしまいますが、それでは本当の意味で問題解決にはなりません。
心理カウンセリングは、自分自身が乗り越えるヒントを得る場ですが、そのヒントも、カウンセラーからもらうのではなく、カウンセラーとの会話の中で自分で見つけ出すという手伝いをしてもらうのです。
最終的な目標を忘れないこと
明るい気分でノリノリの時に、心理カウンセリングを受けようと思う人は少ないですよね。誰も、心に強い不安感を持ち、自分ひとりではどうにもできないという気分で心理カウンセリングの門を叩くのではないでしょうか。
心理カウンセリングに通いだして、自分の抱えている問題を多面的に見るようになったり、自分自身について深く考えるようになっていると、目の前の問題に場かり気持ちが向いて、最終的に自分はどうなりたいのかを忘れてしまうこともあります。
自分が今、直面している問題はこうだけれども、行く行くのビジョンはこうだと、問題が解決した先についてもカウンセラーとよく話し合っていくことを忘れないようにしましょう。
人の暮らしには波や、影響する外的要因もある
心理カウンセリングを受けていても、ダイエットのように停滞期に入ることがあります。ですが、折角、時間とお金をさいて、他人の知恵まで借りて問題解決に取り組んでいるのに、スムーズに解決できないとはなにごとだ!と、モヤモヤしてしまうことも。
しかし、落ち着いて考えていかなければいけないのは、むしろそこから。心理学では限界を感じている時にこそ、打開するアイディアに気付くことができるとされています。生活は常に動いているものですから、波があっても立ち止まらずに、自分が変わるチャンスとしてプラスに捉えましょう。
止め時は、自分ひとりで決めないこと
ある程度心理カウンセリングに通い、様々な問題が自分で解決できるようになってくると、時には調子がとても良い時期というのが続きます。
だからと言って勝手にカウンセリングを止めてしまう事はやめましょう。生きていれば、周囲との兼ね合いでたまたま上手くいくような場合もあります。ですが、心の奥深くに未解決の問題が残っているのだとしたら、また挫折を味わい、一人で立ち直ることが難しくなる場合も。
心理カウンセリングでは、良くも悪くも、人間の深層心理に触れる活動になるわけなので、専門家の判断を忠実に聞きましょう。
私たちの生きている社会はとても複雑で、表面だけでの対応ばかりしていても問題は解決されるどころか、どこかにシワ寄せがきてしまうものです。全てが丸く収まるということは難しくとも、社会と自分自身とのバランスを上手にとれば、こんな複雑な社会でも上手く生き抜いていく事は可能です。
そのためにも、心理カウンセリングは専門家の助言を元に、自身と向き合い、問題に対峙する勇気や自身を与えてくれます。普段は気付かないフリ、逃げている事などに向き合う大切な作業となるでしょう。
心理カウンセリングは、自分がしている努力を正しい方向に向かわせるアドバイスを受けるようなもの。苦しい事実を受け入れないといけない場面も多くありますが、それを乗り越えた分だけ、強く自由な自分になれます。
まとめ
心理カウンセリングを受ける前に知っておきたいことは
・内面と向き合うことは苦痛をともなう
・内容は個人の性格に合わせてバラバラ
・解決に時間がかかる
・乗り越えるコツを掴んでいく
・最終的な目標を忘れないこと
・波や、影響する外的要因も
・止め時は自分ひとりで決めない