有酸素運動とは、少ない負荷で長時間続けて行う運動の総称です。エアロビクス、エアロバイク、ジョギング、ウオーキングなどがそうですね。そして、この運動がダイエットに効果があるのはよく知られたことです。
では、なぜ有酸素運動がダイエットに効果があるのでしょうか。継続的な運動をすると、体内に蓄えられた脂肪が燃焼されます。しかし、酸素がなければ効果的に燃焼されません。ですから、体脂肪を減少させるダイエットでは酸素を必要とする有酸素運動が有効なのです。
もちろん、酸素を消費しない短時間の無酸素運動もダイエットでは必要です。しかし、今回は有酸素運動に的を絞って、ダイエットに有効なエクササイズの方法をご紹介しましょう。いずれも、屋外や屋内でできる簡単なものですし、特別な道具を必要としない(必要であっても簡単に作れる)エクササイズです。
有酸素運動でダイエットできる方法☆
7つのエクササイズ
有酸素運動の効果を高めるためにやるべきこと
いくら有酸素運動がダイエットにいいからといって、いきなりジョギングやウオーキングをやり始めても効果はありません。始める前にするべきことをふまえて運動に入るようにしましょう。
まずは、食後の時間経過を考慮して運動に入るようにしてください。有酸素運動に適しているのは、食後2時間以上経過したときです。2時間前に炭水化物など、糖分のあるものを摂っておくと、血糖値を上げることで脂肪が燃焼しやすくなります。
運動前の準備体操も脂肪燃焼を促します。軽く体操することでアドレナリンが分泌され、それが脂肪燃焼の時間を短縮してくれます。また、体操することで体をほぐし、ケガや事故を防ぐ効果もあります。運動を始めても、すぐに脂肪は燃焼されません。
効果的に脂肪を燃焼させるためには、15〜20分以上の運動が必要となります。ただし、これまで運動をあまりしなかった人は無理をしないようにしましょう。少しずつ運動の時間を延ばすのがよいでしょう。
ジョギングの基本的なやり方
ジョギングは有酸素運動の代表格です。しかし、長く続かない人も少なくありません。その原因の多くは、ジョギングのやり方にあります。ジョギングは、息を切らすぐらいのスピードで走る必要はありません。人とおしゃべりができるぐらい余裕のあるスピードでよいのです。
それは、少し早く歩くような感じでもかまいません。まず、自分の余裕のあるペースを心がけるようにしましょう。走るときのフォームもポイントです。胸を張って背筋を伸ばして走るのが基本姿勢です。
さらに、肩の力を抜き、上半身がブレないように走りましょう。少し前傾にして進むと、脚が前に出やすくなり、自然な推進力を得ることができます。ジョギングは、ダイエットだけでなく、心肺機能の向上にも役に立ちます。それによって疲れにくい体をつくることもできます。
通勤時のウオーキングでも効果あり
ウオーキングもジョギングと並んで、有酸素運動の代表です。歩くだけなのでお手軽に、通勤のときでもできます。しかし、これもやり方次第でダイエット効果がかなり違ってきます。より効果的にするには、背筋を伸ばして、普段よりも少し大股で歩くのがよいのです。
さらに、少し早足で歩くようにすれば、効果が高まります。それを20〜30分ぐらい行うようにしましょう。背筋を伸ばす、少し大股・早足で歩くと、ふくろはぎが十分伸び縮みします。ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれ、血液の流れに影響をもたらす部分です。
ここがウオーキングで十分伸び縮みすると、ポンプの役割をして、足先にあった汚れた血液を心臓に戻してくれるのです。そうすることで、血行や代謝、むくみの改善になり、ダイエットの効果にもつながります。
メリットが多い踏み台昇降
踏み台昇降もポピュラーな有酸素運動ですが、メリットも多くあります。ジョギングやウオーキングは屋外で行うため、天候に左右されがちです。しかし、踏み台昇降は天候に左右されず、屋内で簡単にできます。そのほか、好きな音楽を聴きながら、テレビを見ながら楽しくできますし、特別な器具も不要です。踏み台が必須となりますが、安定したものであれば、どんなものでも踏み台になります。
高さは5〜30cmぐらいで調整してみてください。やり方を知っている方も多いでしょうが、念のため述べておきましょう。1.左右どちらかの足を踏み台にのせる。2.もう片方の足も踏み台にのせ、そこに立つ。3.2.でのせた足から降ります。4.もう片方の足を降ろします。5.今度は、1.と反対の足からのせます。腰に負担がかかりやすくなるので、背筋を伸ばし、お腹に力を入れてやるようにしましょう。
縄跳びは全身やせに期待できる
縄跳びも有酸素運動のひとつです。縄跳びは安価で手に入れやすいので、手間や費用があまりかかりません。また、縄跳びを使用しないエア縄跳びでも効果があるそうです。運動のペースに個人差はありますが、週3回以上、1回につき20分ぐらい行うのが目安です。
3分やって少し休むペースで行うと、あまり疲れも感じずにできるでしょう。ジャンプするときも無理をせず、1秒間で2回跳ぶぐらいが適当です。高く跳ぶとすぐに疲れてしまうので、二段跳びは避けたほうがよいでしょう。
縄跳びは脚痩せにもよく、腕も鍛えられて細くなります。結果、全身痩せになっていくので、全身のダイエットを目指す方には有効な運動といえます。ストレス発散や気分転換にも効果的です。しかし、あまり長時間続けると膝を痛めるおそれがあります。そうならない程度に運動することも大切です。
下半身痩せにはスクワットが有効
スクワットは下半身全体を鍛えるのに効果的なトレーニング法です。太腿の裏側やお腹まわり、お尻、ふくろはぎのたまりやすい脂肪を燃焼させ、その部位のダイエットには特に有効です。スクワットの正しいやり方は次の通りです。
1.手を腰や胸の前、頭の後ろに置いて、肩幅より少し広めに足を開きます。2.息を吸いながら、お尻を後ろに突き出すようにして、太腿と床が水平になるぐらいまでかがみます。背筋を伸ばすことがポイントです。
3.息を吐きながら、ゆっくり体を起こします。このときも背筋を伸ばすことを忘れずに。4.2.と3.の動作を5〜10回繰り返し、それを1セットとします。これをはじめは2〜3セット行いますが、慣れてきたらセット数を増やします。
ダンスを楽しみながらダイエット
好きな音楽を聴きながらダンスをするのも有酸素運動になります。好きな曲を聴きながら行うので、楽しい運動ができそうですね。ダンスといっても、そのやり方を覚える必要はありません。音楽に合わせて、自由に体を動かす形で踊ればよいのです。
ビートに合わせて、軽くステップを踏んだり、腕を左右に動かすだけでもOKです。もちろん、その曲の振り付けを覚えて、踊ってもかまいません。
しかし、激しい動きはNGです。激しい動きのダンスは無酸素運動になりがちなので、ダイエット効果が薄れてしまいます。運動時間は30分が基本です。30分たたずに疲れるようでしたら、激しい動きをしている可能性があるので、もう少し動きをおさえた踊り方をしましょう。1時間ぐらい踊れたらベストです。
いかがでしたでしょうか。
有酸素運動でダイエットを目指す場合、続けることが最も重要です。そのためには、まず無理をしないこと、楽しみながら運動することが前提です。また、脂肪を効率よく燃焼させる工夫も欠かせません。
自分に合った運動法を見つけ、効率を考えながら毎日続けるようにしましょう。また、ダイエットは複合的に行わなくてはいけません。いくら有酸素運動を上手に行ったとしても、過剰に食事を摂れば効果はあがりません。生活習慣も改善しつつ、有酸素運動を続けていくことが、ダイエットには最も有効といえるでしょう。
まとめ
有酸素運動でダイエットできる方法☆7つのエクササイズ
・有酸素運動の効果を高めるためにやるべきこと
・ジョギングの基本的なやり方
・通勤時のウオーキングでも効果あり
・メリットが多い踏み台昇降
・縄跳びは全身やせに期待できる
・下半身痩せにはスクワットが有効
・ダンスを楽しみながらダイエット