仕事をしていると、出向先に務める機会もあるかもしれませんよね。多くのグループ提携会社を持つ企業であれば、出向は日常茶飯事かもしれません。慣れ親しんだ職場から、別の職場へと期間限定で移動する「出向」は、人間関係の再構築などとストレスのたまる事柄でもあります。
しかし短期間とはいえ毎日一緒に仕事をする職場の人間とも、上手くやっていきたいと思うものです。そこで出向先での最初の挨拶が肝心になってくるのです。出向先での着任の挨拶について、上手に社員に受け入れられる大切なポイントを、いくつかまとめてみたので参考にしてください。
これから出向先に行くという方、第一印象を大切に、挨拶をしっかりと予習してから行きましょう。それでは、出向先で好印象な着任挨拶をする7つのポイントをお伝えします。
出向先で好印象な着任挨拶をする
7つのポイント
清潔感のある身だしなみ
まず、第一印象で誰もがチェックするのが「身だしなみ」です。社会人として最低限の清潔感を保った身だしなみで出向先に行ってくださいね。挨拶時にはもちろん、ほこりや汚れのない清潔な服装と髪型でいましょう。
せっかく朝にきれいに身だしなみを整えても、夏などは移動時間で汗をかいて、満員電車で服がよれよれ、なんとこともありえます。挨拶前に洗面所の鏡前で、身だしなみチェックを行いましょうね。もちろん、口の中の汚れもきちんとチェックして、歯磨きしてから挨拶を行うべきです。
適度な笑顔
出向先でのあいさつとなると、いい年をしていても緊張することがあります。どんなに仕事が出来るベテランであっても、どんなに年齢が進んでいようとも、初めて会う人たちの前で、全員の視線を受けながら沈黙を破ることには勇気がいります。挨拶時に笑顔がひきつらないよう気を付けましょう。
しかし始終むっとしていては、少々「固く」見られてしまうため、緊張の挨拶が終わった後に、適度な笑顔を添えてみることをおススメします。笑いすぎず、固すぎず、ちょうどいい加減を鏡の前で研究してみましょう。
へりくだりすぎない姿勢
出向先という事で緊張して、必要以上に敬語を駆使した挨拶をしてしまう人がいます。しかし、ふたを開けたらパートのおばちゃんや若い派遣社員など、へりくだりすぎるには不適切な相手の場合も多いですよね。
そこで敬語の使い方や、気持ちの持ち方をあらかじめしっかりと備えておきましょう。これから毎日自分が上に立って指示を出していく相手に、へりくだりすぎる挨拶は適当ではありませんからね。
腹の底から響く大きな声
声の大きさは人間の大きさ、と言いますよね。声が大きいと、それだけで「器が大きい人だ。頼りになる!」と、なぜか仕事上での評価も上がるものです。逆もまた然り。
挨拶の声が極端に小さい人は「気の弱い人」「暗い奴が来ちゃった」と評判が低いところから始まります。出向先の着任挨拶の時には、お腹の底からきちんと挨拶できるように、大きな声を練習しておいてくださいね。
自分の立場と期間の説明
出向先という事で、その職場で今後、自分がどんな立ち位置でどのような仕事をしていくのか、そして、どのくらいの期間を予定しての出向であるのかを、あらかじめ伝えておくといいでしょう。
例えば「初めまして、今日から1年間こちらの職場で○○としてお世話になる○○と申します。」というように、期間と役職を挨拶に加えると、みんな興味を持って聞いてくれます。型通りのあいさつではつまらないため、誰も集中して聞いてくれないこともあるのです。
簡潔な言い回し
効率化が進んだ現代では、挨拶も簡潔に短時間に済ませることが大切です。一昔前の軍国家だった時代の日本のように、言わなくてもいい定型文を長々と聞かされても、聞く側の忍耐が足りなくなります。
自分の個性を伝えたいと願う人もいるかもしれません。しかし長々というのではなく、簡潔に言いたいことだけを伝えるように工夫しましょう。名前や役職を告げた後に、「趣味は釣りで、休みの日は海釣りや川釣りに出かけることもあります。興味のある方は是非ご一緒しましょう。」などと、個性をアピールすることも印象をアップさせてくれますよ。
最後のお辞儀
出向先に限らず、挨拶をするときに大切なのは「最後のお辞儀」です。大抵の人は、挨拶の内容や、話し口調などを重視し、言い終わったら「終わったぁ。」と気が抜けてしまうものです。
しかし挨拶の文句を言い終わっても、まだ終わりじゃありませんよ!最後の締めが残っています。挨拶の後に、しっかりとゆっくりとお辞儀をすることが大切なのです。聞いている人も、挨拶の言葉だけを聴くのではなく、最後にしっかりと「拍手」で包むことで「終わったぁ」と思えるからです。
この拍手の間を与えることが重要なのです。長すぎず、ゆっくり過ぎないお辞儀をしっかりとして、観衆に「終わったぁ」と思わせてあげてくださいね。
さて、出向先で好印象な着任挨拶をする7つのポイントを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。慣れ親しんだ職場から出向先へと出向かねばならないのは、サラリーマンの悲しいサガと言えるかもしれません。
しかし現在の職場では才能ある同世代にもまれてパッとしない立ち位置でも、出向先では「ものすごいエリート」として活躍できるかもしれませんよ。出向先にも自分の才能を開花させるチャンスはたくさん転がっているのです。出向先でこそ、自分自身を発見できる人もいるのです。
人生の大きなチャンス、転機なのだと思い、出向先の人脈を大切にするためにも、着任時の挨拶は手を抜かずに、練習を重ねて望むべきです。7つのポイントを軸に、自分なりの挨拶を考えてみましょう。
まとめ
出向先での挨拶のポイントとは
・清潔感のある身だしなみで第一印象を良くする
・緊張していても、適度な笑顔を忘れずに
・横柄すぎず、へりくだりすぎない、ちょうどいい敬意を持つ
・大きな声で挨拶をすることにより「頼れる人」と思われる
・自分の立場や、出向先での滞在期間を添える
・簡潔な言い回しをする
・最後のお辞儀をして、拍手の「間」を作る