催眠療法という言葉を聞いたことがあるでしょうか、催眠というとテレビ番組などでやっている、催眠術によって人が操られるという不気味なイメージを持っている人がきっと多いのではないでしょうか。しかし近年、過去に大きなショックを受けたり、トラウマを抱えて精神的に常に不安を抱えている人に催眠療法が効果的だと言われています。
さらに、催眠療法は日頃ストレスをためやすい人にとっても、気持ちをリラックスさせて落ち着けるのにも効果があります。また、専門のセラピストやカウンセラーに催眠療法をしてもらう方法もありますが、自分一人で実践できる催眠療法もあるのです。
そこで、自宅にいながら自分でできる催眠療法でをかけて精神をリラックスさせる7つのステップをお伝えします。
催眠療法で
心をリラックスさせる7つのポイント
環境作り
自分で催眠療法を実践するときにまず重要となるのが、環境づくりです。正しい催眠療法の手順にしたがってやったとしても、環境が整っていないと催眠にはかかりにくいのです。
催眠療法を実践するときは、なるべく雑音がない部屋を選びましょう。自宅であれば一室の部屋のドアや窓をしめ、外からの音を遮断します。また、真っ暗でも明るい環境でも催眠にはかかりにくいものです。カーテンを締め、薄暗いけれども真っ暗ではない状態を作りましょう。
体の準備
催眠療法を実践する環境が整ったら、リラックスできるソファやチェアなどに腰掛けて全身の力を抜きます。背もたれにダランと身を任せ、首や腕、足、顔の筋肉も緩ませます。
ベッドに完全に仰向けに横になってしまうと、そのまま寝てしまうことがありますので、頭までもたれられるソファやリラックスチェアに座るのが理想です。
心の準備
全身の力を抜いたら、催眠療法をする上で欠かせないステップである頭の中を空っぽにすることにとりかかります。今抱えている不安な事や気になっている事を全て頭から消し去るのです。
仕事でのトラブルや今日の夕飯の献立など、大小様々な考え事をいったん忘れます。「もういいや」「この時間は忘れていいんだ」という気持ちになれば、頭の中を空っぽにしやすいですよ。
深呼吸
体も心も大体リラックスできた所で深呼吸をします。鼻から大きく息を吸って、口から大きく息を吐きます。深呼吸をするとことで、体中に酸素がたくさん巡り、リラックス効果がさらに高まるのです。
リラックスするための催眠療法では、いかに自分をリラックス状態にするかがポイントになるため、深呼吸でさらに気持ちを穏やかにしずめるというのが重要なのです。
再度力を抜く
体の力を抜き、気持ちをしずめ、深呼吸をしたところで、再び、手足がダラっとしているか確認をします。深呼吸をする時に、つい息を吸ってはかなくてはいけないという意識が働いて力が再び入っていることがあるためです。
力が入っていると、やはり催眠状態には入りにくいため、ここで手首がダラっとしているか、足がデーンと力が抜けているか確認をしましょう。
数を数える
環境、体、心、催眠状態に入るためのすべての準備が整ったら、いよいよ自分で催眠をかけていきます。催眠と言ってもとてもシンプルな方法で、数を1から順番に数えていくのです。無心で数を数えているとだんだん意識が薄れていきます。
数に集中して意識が薄れにくい場合には、羊が1匹、2匹という風に数えましょう。だんだん今何匹まで数えたのがわからなくなっていき、スッと意識が遠くなるのです。
カウントダウンで終了
催眠療法は、意識が薄れて寝る寸前のような状態がしばらく続いていたら、いよいよ睡眠療法も終了です。自己催眠においては、催眠状態から覚ますことも自分で行います。
まどろんだ状態で「ここで終わりにしよう」と思ったら、3,2,1とカウントダウンをしてパッと目を覚ましましょう。これで催眠療法は終わりです。
如何でしたでしょうか。
催眠療法をすると、心に抱えていたモヤモヤや不安な気持ちなどがリセットされ、リラックス状態になることができます。一定時間だけリラックスできただけでは何も変わらないと思う人もいるかもしれませんが、例え数分、数十分だけでも、完全なリラックス状態になることで精神的な苦痛を軽減させることが出来るのです。
この催眠療法を繰り返し実践することで、徐々にではありますが、心に抱えたストレスや傷ついた記憶が薄らいでいくのです。また、催眠療法を自分で行うには特別な能力を持つ必要はありません。今回解説したように、雑念を取り払い、体の力を抜く、など慣れれば誰でもできることばかりです。
精神的に疲れたな、と感じたら催眠療法を実践して心をリラックスさせましょう。
まとめ
催眠療法のステップとは
・集中できるようになるべく雑音がない環境を選ぶ
・身体中の力を抜いて楽な状態になる
・心配事や気になっていることを一度忘れて頭を空っぽにする
・深呼吸をして気持ちを穏やかにしずめる
・手足がダラっとして力が抜けているか確認する
・意識が薄れるまで心の中で羊が1匹、2匹と数えていく
・睡眠に入る手前でまどろんだ後はカウントダウンで目を覚ます