部下をもつようになると見なくてはいけない範囲がぐっと増え、全員のモチベーションを上手に管理して常にチームをリードし続けなければいけません。性別が違ったり、育った時代が違ったりで、上司も部下も十人十色。それぞれがとても個性的に見えるものです。
どんな相手でも余計な引っかかりがなく、お互いのコミュニケーションがスムーズにいけば問題ないのですが、こちらがオープンな姿勢をとっていたとしても、その部下のこれまでの経験などから、無駄に警戒されてしまったり、軽く見た態度で業務を怠ってしまわれることもあるでしょう。確実に部下たちのモチベーションを維持できなくては、チームで結果を出すことは難しいですね。
上司と部下は信頼関係が一番大切。信頼関係のコツを掴んで、モチベーションを上げ、それぞれの立場で出来ることをもってお互い支えあるような関係を作りましょう。
部下のモチベーションを上げる
最強の方法とは?
部下の理解力を責めるのでなく、違うアプローチをしてみましょう
部下に業務の指示を出しても、必ずと言っていいほど違う答えをだしてくる部下がいます。指示を理解していなかったのか、そもそもやる気がなくモチベーションが続かなかったので出来なかったのか、つい注意がいきがちになります。
ですが、相手の理解力やモチベーション云々ではなく、まずは自分から態度を正す姿勢をみせましょう。指示の仕方は一つではありません。一つが通用しなければ、こちらのほうでいくつか違うアプローチをしてみることで、指示一つ出すにも上司がこれだけ努力しているのだという姿を見せましょう。
指導は一貫性を持たせる、部下に信頼されるよう自分自身を信頼する
信頼関係で最も大切なのが、一貫した主張、態度です。ここがブレると折角積み上げたチームワークも台無しになる可能性があります。
会社は、あなたの上司としての経験値や実績を信頼して部下をつけたのです。百戦錬磨の経験から仕事に対する直観力も備えているはず。もし、ミスをしたとしても、十分にカバーができるキャリアを身につけています。自分自身の判断を信頼して、一貫性をもって指示するだけで、部下のモチベーションもアップするのです。
部下のミスは追及しすぎずにチームでフォローする姿勢を
部下をもって指導する立場になると、この部分が間違いやすくなるのですが、上司は部下のミスを見つけこそしますが、強く追求して指導する必要はさほどないのです。
もちろん、ふざけて仕事をするような部下に対しては厳しい指導も必要な場合がありますが、追求よりも社会人として、部下に信頼を置いた対処をしましょう。
表面には反省している部分が見えにくい部下もいるでしょう。しかし、普通の人間であればミスはミスをした本人が一番辛く反省しているものです。監督と言う立場よりもチームのリーダーとして、スポーツのようにミスがあった場合にはチーム全員でフォローし、ミスしたことを引きずらないモチベーションを与えましょう。
飴とムチは両方必要、辛くてもバランスを重視して
部下の指導は、もちろん人間関係なので、その人の性格が大きく左右するものです。部下のモチベーションを上手くコントロールできていないのならば、自分の性格の悪い面が出てしまっていることがあります。
人によっては厳しくすることに引け目を感じてしまったり、甘やかすのに抵抗を覚えることもありますが、それはむしろ、自分への甘えとして改め、上司らしい態度をとりましょう。飴とムチというのは、個人的なものではなく、人間の性質として、両方が必要なのです。
優秀な人材は活躍を願い、チームを陰から支えましょう
優秀な人材が部下にいると、上司でありながらもついつい自分より抜きにでないで欲しいと活躍を妨げるような指示を出してしまうことがあります。
優秀な人間に対してそんな器の小ささを見せていると、他の部下からも「努力しても評価されるどころか、押さえつけられるだけ」と思われてしまい、モチベーションを下げてしまいます。優秀な人材がいるのなら、自分を飛び越えて活躍できるほどに技術や知識を惜しみなく与えることが大切。上司はでしゃばらず、チームを縁の下から支えるのが役目と心得ましょう。
不安でも支持は詳細になりすぎず、背中を見せて手本となりましょう
上司としてバリバリと目の前の仕事をこなしていると、モチベーションの低い部下達のことが一体何を考えているのかわからずに不安になってしまうことが多くあります。
ですが、そんなときに仕事についていちいち細かく指示を出すのはNG。細かく注文をつけているというだけで、部下たちは信用されてない気分で、上司の顔色をみながら仕事をしてしまいます。フォローは後からすればよいのです。まずはどしっと構えて指示をだし、自分の仕事をしながら背中をみせることです。
だれよりも強い根気で、見守ることを大切に
部下のモチベーションが低いことが分かっていると、なにか起こる前から仕事のペースが気になって確認してしまいそうになります。しかし、これは相手を不快にさせ、不安にもさせる行動なのです。
上司が仕事の進捗について、期限前に口出しするのは、母親の「宿題やった?」と同じようなもの。手を付けていても、いなくても、その一言で一気に部下のモチベーションを下げてしまうことでしょう。上司は自分ではない部下を動かして仕事をしなくてはいけません。だれよりも強い根気をもたなければできないのです。
上司というのは、上司である以上、部下の仕事の責任は自分あるのに、自分では仕事ができないというもどかしい立場です。思うように考えてくれなかったり、動いてくれなかったりして、傍から見れば危なっかしいことばかりです。
しかし、だからと言って、見本を見せるつもりで上司が仕事を奪ってしまっては本末転倒。自分自身もこれまでの道のりが試行錯誤だったことを思い出してみましょう。修行や練習のように、一つのことができるまでには人間にはある程度のまとまった経験が必要です。失敗は成功の母と言いますが、まさにそのようにして階段を一段一段のぼっていくのです。
部下たちがいきいきとモチベーションを上げて仕事をしていくためには、上司であるあなたが仕事を楽しんで、キャリアを礎として成功を積み上げていく背中をみせることが大切。一段上の人間として、仕事でもプライベートでも充実した生活をおくりましょう。
まとめ
部下のモチベーションを上げる最強の方法とは?
・部下の理解力を責めるのでなく、違うアプローチをしてみましょう
・指導は一貫性を持たせる、部下に信頼されるよう自分自身を信頼する
・部下のミスは追及しすぎずにチームでフォローする姿勢を
・飴とムチは両方必要、辛くてもバランスを重視して
・優秀な人材は活躍を願い、チームを陰から支えましょう
・不安でも支持は詳細になりすぎず、背中を見せて手本となりましょう
・だれよりも強い根気で、見守ることを大切に