産業カウンセラーという職業が、今とても人気があります。しかしなじみのない人にとっては、「産業カウンセラーって何をする人なの?」と疑問に思いますよね。
普通に生活している人にとって産業カウンセラーと交わることはほとんどないかもしれません。しかし仕事に悩みを抱えている人、転職を考えている人、職場の人間関係に悩んでいる人にとって、産業カウンセラーの存在はとても大きいものです。
今は安定していると思える職でも、いつ何時倒産するかわかりません。今の世の中に絶対はないのです。そこで産業カウンセラーの存在とその仕事内容を知るとともに、彼らがどのような形で社会の役に立っているのかをお伝えします。更に産業カウンセラーを目指す人のために、資格の取り方などにも触れていくので、是非参考にしてください。
産業カウンセラーの仕事内容と
資格の取り方
産業カウンセラーとは?
ではまず初めに、産業カウンセラーとは何なのでしょうか。この職業を聞いたことの無い人が想像した時、経済的な相談役のようなものをイメージしてしまうでしょう。しかし産業カウンセラーとは、どちらかというと「心理士」に近いイメージの職業です。
働く人の色々な悩みを、心理的に働きかけながら解決に導くことが、産業カウンセラーのお仕事です。臨床心理士などに比べるとだいぶ難易度の低い資格ではあるものの、その分知名度や人気も高く、受講を希望する人も多い職業です。
産業カウンセラーの主な仕事
では、産業カウンセラーは普段どこにいて、どのような業務をこなしているのでしょうか。欧米などでは、働く人の心のケアのために、企業が産業カウンセラーを雇っているケースもあります。
もちろん日本でも、大企業であればそのようなところもあります。仕事のストレスで体調を崩した人や、うつ症状が出ている人の相談に乗るなどの仕事が、主な業務となります。また、産業カウンセラーとして、転職を考えている人に対して、向いている職種や転職方法を一緒に考えていくこともあります。
産業カウンセラーの活躍の場
そんな産業カウンセラーですが、まだまだ日本では活躍の場が少ないと言えます。企業で産業カウンセラーを募集しているところを見つけるのは、至難の業と考えてください。ハローワークなどの職業安定所では、一定数を募集していることもあります。
また、職業訓練所などで就職の支援をすることもあります。リストラや転職、会社の倒産などの不幸に見舞われた人がハローワークにはあふれています。そうでなくとも「この仕事は自分には合わない」と、希望の職に向けて頑張っている人もいます。そんな人たちの力になって、一人でも多くの人に、希望の仕事を提供できたらいいですね。
産業カウンセラーの資格の種類
産業カウンセラーの資格は、「産業カウンセラー」とその上位資格である「シニア産業カウンセラー」の二つに分かれています。またその他に、「キャリアコンサルタント」という国家資格も存在します。
キャリアコンサルタントは、主にキャリアアップを支援することを目的とした職業資格です。産業カウンセラーの上位資格のシニア産業カウンセラーの資格でも、一般的な資格の中では取りやすく、難易度も低いものとなっています。
資格を取るための講座
日本産業カウンセラー協会という団体が主催する、産業カウンセラーの資格を取るための講座があります。産業カウンセラーの資格は、その他には大学などで必要科目を受講することで資格試験を受けることが出来るようになります。
大学であれば心理学科のいくつかの項目がこれにあたり、心理学生の多くが産業カウンセラーの資格を取ると言われています。しかし産業カウンセラーは資格としては難易度が低いため、就職などのためには他にもいくつかの心理学系の資格を併せて取る必要があります。
資格試験について
日本産業カウンセラーが主催する、産業カウンセラーの資格試験は1年に一度実地されています。産業カウンセラーの試験が一度、シニア産業カウンセラーの試験がそれぞれ一度です。それに加え、国家資格であるキャリアコンサルタントの資格試験があります。
年度によって日にちは異なりますが、産業カウンセラーの資格試験が大体1月ごろ、シニア産業館セラーの試験が11月ごろに毎年行われています。キャリアコンサルタントは、2015年度と2016年度では試験月が大幅に変わっているため、年度ごとに問い合わせることをおススメします。資格試験は筆記と実技に分かれています。
さて、産業カウンセラーという資格についての情報をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。産業カウンセラーという資格名に聞き覚えがなくとも、「あぁ、ああいう人たちね」という想像をしていただけたでしょうか。
ハローワークにももちろん、転職や就職活動中などに、何度か接する機会がある職業ですよね。その際に、自分の仕事についての先行きを真剣に考えてくれ、将来の道筋を立てる助けをしてくれることもあるのです。
そんな産業カウンセラーになるための方法は、上に紹介した通り、それほど難しいことではありません。専門講座を受講すればだれでも取ることが出来るのですから。しかも難易度は低いと言われています。「産業カウンセラー」「シニア産業カウンセラー」「キャリアコンサルタント」と資格を取り重ねることで、難易度も上がり、活躍の場も広がることでしょう。
産業カウンセラーは心理学的に働く人にアプローチしてくれる、心のケアマンであることが多い職業。うつ病などに悩まされている日本の多くのサラリーマンにとって、なくてはならない重要な職でもあります。産業カウンセラーは、今後の時代にも更なる活躍が期待できそうですね。
まとめ
産業カウンセラーとは
・働く人の悩みを心理的に働きかけながら解決に導くこと
・主な仕事は、仕事のストレスで体調を崩した人の相談にのること
・活躍の場は、企業や職業訓練所など
・資格の種類は、「産業カウンセラー」「シニア産業カウンセラー」「キャリアコンサルタント」
・なりたい職種によって資格を取り分けましょう
・資格試験はそれぞれ年に一度、筆記と実技あり