人の性格にはいろいろありますが、あらゆるビジネスの場面で必要とされる考え方がロジカルシンキングです。どんなに人が良くても、善意で行動したとしても、仕事においては合理的で理性的な判断が求められ、理論立てて話をすることで要点を効率よく伝えることができます。
この根幹となるのがロジカルシンキングです。ロジカルに物事を進められないと、段取りが上手くいかずに無駄な作業が増えたり、相手方との意思の疎通にも関わってきますよね。
そのため、同じ場所で働く者同士、必要以上に親しくなるためのコミュニケーションをとらずとも、必要最低限のやり取りでもスムーズに仕事を進めることが可能となります。むしろ、適度な距離を保っていたほうが長く良い関係が続きます。
ロジカルシンキングを自分に定着させ、少しの努力で大きなパフォーマンスを発揮しましょう。それでは、ロジカルシンキングを使って、仕事で成果を上げる方法をお伝えします。
ロジカルシンキングを使って、
仕事で成果を上げる方法
常に目的意識を持ち、目的に沿った行動をとる
会社で上司から与えられた仕事だとしても、単に与えられた作業を進めるのではなく、その仕事の目的は何かを意識するようにしましょう。それが分かると、物事の優先順位も自分の中でハッキリさせることができ、何かトラブルが起こったとしても臨機応変に対応できたり、被害も最小限に抑えることができます。
大切なのは、目的を知るためであれば勉強することに手を抜かないこと。誰かに聞いたり、簡単に得られる答えでなくとも、コツコツでもいいから仕事の本質を勉強していくことが大切です。
合理性を第一に考えてみること
人と人が関わる仕事をする上で、親切さや細かさも大切なことですが、ロジカルシンキングを身につけるためには合理性を一番に考えましょう。メール一つ送るとしても、無駄なく、少ない回数で済むように、次のアクションを頭に入れての対応が必要です。
そのためには、段取りを考える時間をしっかり確保しましょう。仕事が溜まっていると、いち早く作業に移りたいという気持ちが焦ってしまいますが、合理的に段取りを考える為には、無理にでも時間をつくり、その作業をする上で、どのように進めるのが一番効率がよいか、考えてください。
筋道を立てて考えるクセを
仕事全体を見ていると、人間関係やお互いの仕事の切り分けなど、ゴチャゴチャした部分が多く、全てが繋がっているようにも感じますが、それはロジカルシンキングが出来ていないということ。ロジカルな考え方では、一つ一つを切り分けて考えると、公平な、合理的な視点を培うことができます。
また、余計なつながりを排除した上で、改めて一つ一つの仕事を見つめてみると、各要素がシンプルになるため、筋道を立てて考えることができます。気持ち的には少し冷たいと感じられたとしても、一つ一つの問題を独立させて、因数分解を解くように答えに導けるとロジカルシンキングに近い考え方になります。
思いつきでの行動は厳禁
ロジカルシンキングが苦手な人は、何につけてもとりあえずで行動してしまう場合が多いもの。動いていけば分かるもの、得られるものも多いですが、動くことで予想される要素については、やはり事前に段取り良く、準備してこそ合理的な進め方と言えるでしょう。
仕事の全体像や流れ、目的を再確認できれば無駄がなくなります。行動する前に、自分の置かれている状況を客観的に見つめなおしてみましょう。とりあえずの行動は厳禁。何も考えずに動いてしまいそうな自分にストップをかけましょう。
自分の価値観を疑い、人に押し付けないように
人は感情的に動く生き物。善意と言えば聞こえは良いですが、人の価値観なんて様々。置かれている状況でいかようにも変わりうるものでしょう。自分の価値観に正直になりすぎると、物事をロジカルシンキングで捉えることからは遠のいてしまいます。
自分の価値観から少し離れ、相手の立場に立って物をみたり、自分の利益や感情面は切り離さないといけません。「こうやったほうがスッキリするから」などは自分の一方的に感じるだけのもの。スッキリしようがしまいが、仕事の目的に忠実であるのなら、余計なこだわりは捨てましょう。
苦手なこと、自信がない事をうやむやにしない
ロジカルシンキングで物事を進めるには、何事も正確に、客観的な視点が必要です。ですが、ビジネスの場では知らないこと、わからないことや苦手なことについて、いちいち質問をして会話をストップさせてしまうと足手まといになってしまうので、遠慮している事を口実にうやむやにする場合があります。
わからないことを質問するのは恥ずかしかったり、勉強する時間がとれなかったりと問題は様々ですが、それではロジカルシンキングは成立しません。勇気をだして、わからないことや苦手な分野についても一つ一つクリアにしていく努力をしてからが始まりです。
横着せずに図にする、箇条書きにする
どんなに単純なことでも、鋼の記憶力や頭脳の回転でいなければ、自在に操り複雑に絡み合う問題に太刀打ちできません。ロジカルシンキングに近づくためには、どんなに些細なことでも、3つ以上要素が出そうならば箇条書きにする。3段階以上の工程がありそうならば図解にするなど、目に見える形で整理してください。
これらは、会話、説明、電話する内容、考えていることなど、とにかくどんなことに対してもです。横着せずに、メモを作ることで理論的に上司や取引先に効率よく要点を説明できるようになるでしょう。
ロジカルシンキングができるのは、なにも限られた人間だけではありません。元から得意なタイプもありますが、訓練次第でどんな人でもロジカルシンキングができるようになります。
ただ、難しいのが自分の感情面や、人とのかかわりの中で、いかに必要な要素だけ切り離して考えていけるかどうか。これは心理的な抵抗があり、冷たいと感じられたり、無愛想に感じられたりする中で、職場内での立場が悪くならないかと心配になってしまうから。
ですが、逆にロジカルに考えられたほうが、状況を合理的に把握して、必要な場面では取捨選択ができたり、クールな対応ができるからこそ、根に持たず、仕事に真摯にいられるため、実際の評判は良くなります。
物理的にこなす仕事が多くなり、余裕ができれば精神面でも安定が得られるので、最初のうちは少々しんどく感じても、ロジカルシンキングは必ずあなたの助けになってくれるはずです。
まとめ
ロジカルシンキングを使って成果を上げるには
・目的に沿った行動をしましょう
・筋道を立てるクセをつけましょう
・思いつきでの行動は厳禁
・自分の価値観を人に押し付けない
・自信がない事をうやむやにしない
・横着せずに箇条書きにしましょう