心理学検定の難易度と、効率よく合格する勉強法!


心理学検定は、2008年から始まった日本心理学諸学会連合が主催となって取得できる心理学の資格です。1級、2級、特1級があり、共通する科目を受験して、科目ごとの点数により級が認定されるという仕組みで資格取得ができます。

受験資格は全ての人に対してあるというのが最大のメリットで、受験資格に大学での単位取得を義務化していません。また、いくつかの大学では心理学検定を卒業要件として認められるといった点もあり、年々受験者数が増加傾向にあります。

心理学に関する国家資格は現在は存在しておらず、臨床心理士や認定心理士などが有名なところ。心理学検定の主催団体である日本心理学諸学連合は日本においた心理学系学会の連合体で、心理学検定は、臨床心理士と認定心理士に並んだ心理学の資格です。ここでは、心理学検定の難易度と効率よく勉強して合格するための方法をお伝えします。

 

心理学検定の難易度と、
効率よく合格する勉強法!

 

共通の試験を受け、合格科目によって級が分かれます

まずは、試験の概要です。試験は毎年5月から6月にかけて応募があり、8月に試験本番があります受験は3、6、8科目と科目数で受験するようになっており、科目はA領域、B領域の2つの領域から選択することができます。

合格必須科目は、2級がA領域2科目と他1科目、1級はA領域4科目と他2科目、特1級は、別に申請をした上で、A領域とBそれぞれ5科目の合計10科目全てとなります。

日本心理学会の主催する認定心理士資格を取得していれば、A領域3科目だけの合格で心理学検定1級が取得可能になるため、平行して受験する人も数多くいます。

 

難易度は1級で20パーセント以上と比較的受かりやすい資格です

さて、肝心の難易度ですが、2級の合格率は約30から40パーセント、1級の合格率は約20から30パーセントあたりを行き来しています。

心理学検定は、1級でも合格率が20パーセント以上はあるため、しっかり勉強すれば取得できないというわけではないでしょう。社労士や簿記検定1級などに比べれば、かなり合格しやすい資格ともいえます。

 

試験範囲はA領域とB領域から得意分野を選びましょう

確実に合格するためには、どのような勉強が必要かということですが、心理学検定は全て4択問題で、各科目20問、1科目あたり20分の試験時間です。試験範囲はA領域が原理・研究法・歴史、学習・認知・知覚、発達・教育、社会・感情・性格、臨床・障害の5分野で、B領域が:神経・生理、統計・測定・評価、産業・組織、健康・福祉、犯罪・非行の5分野となります。

AとBがそれぞれ5分野ずつありますが、心理学に共通した考え方をすれば理解できる問題も多いため、大学で履修している心理学科目の内容を身につけ、専攻している分野と違うものや、経年の変容にともなう内容の移り変わりに対応するためにも、基礎的な理解が必要です。

 

合格科目の有効期間は5年

心理学検定は、一気に全ての科目を受験するよりも期間をかけて受験する人が多いため、複数年にわたり、少しずつ合格科目を増やすことが可能です。

合格科目の有効期間は5年となっており、大学や仕事と両立して、一定期間内に資格取得することができます。また、更新の必要がないのもこの資格の魅力の一つですね。

例えば、2級を目指すのであれば、現在履修している科目を中心に受験することで合格しやすくなり、また、余裕のある翌年などに科目を増やして1級を目指すなどの取得方法もあるでしょう。

 

公式問題集などホームページで紹介されている参考書を中心に

心理学検定を受検するにあたり、必ずやっておきたいのが、心理学検定のホームページで紹介されている参考書です。

主に、公式問題集、心理学検定一問一答問題集、心理学検定基本キーワードなどが紹介されており、これらを網羅することでかなりの確立で合格することができると言われています。

基礎的な部分では、大学などの授業で使われたテキストや履修内容を参考にする受験者も多くいます。

 

試験キーワードから多く出題、暗記と理解力が必要です

心理学検定のホームページでは各分野の試験キーワードが公開されており、試験問題のうち4分の3程度はこの中から出題される傾向にあります

試験内容は暗記でまかなえる部分が多いともいえます。試験キーワードについてはしっかりと学習し、なおかつ自分で説明できるように理解を深めて内容理解できていれば、多くの問題に答えられるはずです。

出題は、用語の説明に関しての問題や、考え方の特徴について、選択肢から選ぶものが多く、統計問題に関しては具体的な数字が多く出されるため、ハードルの高い統計関係については知識が貯まってからと最後に受験する方法もあります。

試験キーワード以外に出題される事柄については大学の講義内容などから忘れずに学習をしておくことをおすすめします。

 

実際の試験問題では、やはり用語に関する知識が多く必要とされるため、参考書などで基礎的な学習をした後に、集中して試験キーワードについてじっくり勉強するのがよいでしょう。

暗記が多く必要になる試験とはいえ、用語についての説明や、考え方の問題に関しては注意しておかないと細かい点でミスがでてしまうため、誰にでも説明できる程度の理解が必要になってきます。

心理学検定は、現役の大学生だけでなく、過去に心理学系の大学を卒業した人でも受験されている方は多くいます。社会人として実践の現場で心理学に携わっている人には、今までのキャリアや他で得た知識なども役に立つ側面もあり、また、心理学について復習できたり、理解をさらに深めるチャンスになっています。

 

まとめ

心理学検定の難易度と勉強法は

・共通の試験を受け、合格科目によって級が分かれます
・難易度は1級で20パーセント以上と比較的受かりやすい資格です
・試験範囲はA領域とB領域から得意分野を選びましょう
・合格科目の有効期間は5年
・公式問題集などホームページで紹介されている参考書を中心に
・試験キーワードから多く出題、暗記と理解力が必要です


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